自動車に乗っていると、維持費が意外とかかります。
ざっくりな計算でも、軽自動車で月に15000円、普通自動車で月20000円、これにガソリン代やタイヤ交換、オイル交換など、車を所有していると何のトラブルが無くても結構お金がかかります。
これに修理となる痛い出費、自動車の修理はどの箇所の修理でも、すぐに数万円の修理代がかかります。
一般的にドライブシャフトブーツの交換は車検の時に交換をすすめられるケースが大半ですが、なかにはドライブシャフトブーツが破れていることに気ずかず、ドライブシャフトから異音がして修理工場も持って行き気ずくケースもあり、こうなるとドライブシャフト交換になり修理代が高額になります。
今回は、実際ドライブシャフトブーツを自分で交換した手順とドライブシャフトブーツについて解説して行きたいとおもいます。
ドライブシャフトブーツとは?

ドライブシャフトにはジョイント(人間の手首のような箇所)がついていて、ハンドルを回すとタイヤの向きを変えるために曲がる役割をしています。そのジョイントはベアリングが付いていて潤滑剤(グリス)が詰められており、ドライブシャフトブーツはその潤滑剤が外に漏れないようにする役割や外部から異物が入らないようにする役割をしています。

また、ドライブシャフトブーツは片側に2ヵ所(内側、外側)付いていて、一般的に外側の交換工賃より内側の交換工賃の方が作業がしずらいので、工賃が高くなります。
ドライブシャフトブーツが破れるとどうなる?

ドライブシャフトブーツが破れていまうと、中に入ってるグリスが出てしまいます。
その状態で走行していると、次第にグリスが無くなりハンドルを切った際に「カタカタ」と音が鳴り始めます。
この状態になると、ドライブシャフトのジョイント部分が破損してドライブシャフト交換になってしまいます。
ちなみに、ドライブシャフトが破損した状態のまま走行していると、ベアリングが摩耗して最後はドライブシャフトが外れてしまい走行不能になってしまいます。
ドライブシャフト交換は車種によって違いますが、新品のドライブシャフトで5万円前後、リビルトと呼ばれる再生品であれば1万円ほどで、工賃はディーラーや修理工場などによって異なりますが、1万5,000円から2万円前後になりますので、部品代と工賃を合わせるとリビルト品で2万5000円~3万円、新品だと6万5000円~7万円になります。
ドライブシャフトブーツ分割式と非分割式
ドライブシャフトブーツには、分割式と非分割式の2種類があります。


分割式ブーツは、ブーツに切り込みが入っていて、交換の際にドライブシャフトを外さずに交換作業をすることが出来るので、工賃が安く済みます。
デメリットとしては、接着剤で固定してある切り込み部分が外れてしまうことがありますが、その可能性は極めて低い確率です。
非分割式は、交換の際にドライブシャフトを外さなければなりませんので、工賃が高くなります。
ほとんどの修理工場で分割式を使っていますが、車種によっては分割式が無く非分割式を使うことで工賃が高くなってしまうケースもあります。
工賃や交換の目安
ドライブシャフトブーツは環境にかなり影響されますが、5年前後または走行距離50000kmぐらいが交換の時期と言われています。
車検で言うと新車から2回目の車検ぐらいからです。
ブーツの交換は、車検時に「ブーツにひび割れが見えますので次の車検までは持ちそうもないので、交換をおすすめします」と言われ交換するケースが大半です。
ブーツが破れていると車検を取ることが出来ませんが、この時点ではまだブーツが破れている訳ではないので、車検を取ることは可能です。
車検代+ブーツ交換代となると出費が痛いですよね。
とりあえず車検を取って、後で改めてブーツ交換修理をする選択肢もあります。
また、ドライブシャフトブーツが破れていることに気が付かずグリスが無くなり、中に異物などが混入してドライブシャフトを傷め、異音がして初めて気が付き修理工場に入庫、こうなるとドライブシャフトの交換は免れません。
やはり、早めの交換や点検が必要ですよね。
ただ、ブーツが破れると中のグリスが外に飛び出し、ホイールやタイヤハウスがグリスだらけになり気が付くこともあります。
僕は、以前2回とも洗車する時にホイールにグリスが飛んでいることに気が付き、ドライブシャフトを傷めずブーツ交換だけで済みました。


ホイール表は、写真のようなグリス跡が数か所、裏はグリスだらけ、まわりのフレームもグリスまみれでした。
ブーツが破れても、しばらくは走行しても問題ありません。
早期発見すればブーツ交換のみで大丈夫です。
自分で交換する手順
今回は、分割式のドライブシャフトブーツを交換し、作業時間は1時間、交換代は部品代のみ3861円で済みました。
部品には、交換する手順書も付いているので、初めての人でも迷わずに作業することができます。
購入したドライブシャフトブーツ

今回は、ネオブーツという分割式のドライブシャフトブーツを購入しました。
付属品は、発熱シート・ブーツ本体・グリス・接着剤・バンド・グロメット・取り扱い説明書です。
必要な部品はすべて付属しているので、この他に購入する物はありません。
使用した工具


使用した工具はマイナスドライバー、ペンチ、プライヤー、カッター、ウエスです。
この他に、タイヤを外すタイヤレンチと車載ジャッキーも使用しました。
また、取付説明書も写真付きで分かりやすいので、迷うことなく作業できました。
余談になりますが、自動車の修理も工具さえあれば、割と簡単に自分で出来ることがあります。
ネット検索すると作業手順や実例などがありますので、まずはナビ交換やドラレコ取付など内装品からチャレンジするといいですよ!
自分好みのカスタマイズが出来て、結構楽しいです!!
とりあえず簡単な工具セットを購入してチャレンジ、工具もその都度必要な工具をそろえていくので「自分専用七つ道具」で愛着がわきます。
是非、チャレンジしてみてください。
タイヤを外す

まずは、タイヤを外します。タイヤを外したら、万が一ジャッキが倒れても挟まれないようにフレームなどの下に、外したタイヤを置いておくと挟まれずに済みます。
古いブーツを取る


ペンチとカッターで古いブーツとバンドを外して行きます。
ブーツを外したら、ウエスで古いグリスをふき取ります。
新しいブーツを接着


ブーツの接合部分に付属の接着剤を塗布し、ドタイブシャフトに被せ接着します。
ホッカイロのような加温剤のような物が付いているので、接合部分に載せて接着を促進します。
10分ほど待つと、接着剤が硬化し固まります。
ブーツをバンドで固定



バンドの固定は、グロメットというパッキンの役割をするゴムと一緒にブーツを固定します。
ブーツは、片側を固定した後、付属のグリスを注入してから、もう片方のバンドを固定します。
最後にタイヤを付けて、作業終了です。

今回交換したブーツですが分割式ではないようです。
完全に破れています。
まとめ
ドライブシャフトの役目から、ドライブシャフトブーツの交換までを解説しました。
ドライブシャフトブーツは駆動力を伝えるドライブシャフトを保護する役割をする部分であり、ここに不具合が生じるとドライブシャフトが損傷してしまう結果になってしまう部品です。
大半は車検時に交換をすすめられる部品ですが、定期的な点検に加え、違和感がある場合はすぐに修理を行いましょう。
ドライブシャフトブーツの交換は、自動車部品の中でも比較的簡単に交換できる部品です。
是非チャレンジしてみてください。
ただし、交換後不具合があっても自己責任になりますので、不安な方は修理工場に依頼することをおすすめします。
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