自転車の傘さし運転は違反?固定ホルダーも違反?捕まると即罰則?

雨の日によく見かける自転車を傘をさして運転する人。

レインウエアを着るのは、面倒くさいし小雨くらいなら傘をさすくらいで十分なので、つい傘さし運転をしてしまいます。

では、この傘さし運転

「違法ですか?」

「傘を固定するホルダーが市販されているけど、これを使っても違法なの?」

こんなふうに思った人いますよね。

結論から言うと、両方とも「違法です」

ただし、道交法上で「傘さし運転違反」という違反項目はありません。

では、どうして「違反」になるのか?

詳しく解説して行きたいと思います。

傘さし運転は、なぜ違反?

自転車の交通違反による死亡事故をはじめとした社会問題を背景に2015年に道路交通法が改正されて、自転車も厳罰化されました。

そして、今回取り上げている「自転車の傘さし運転」は、道路交通法上は「傘さし運転違反」という明確な罰則はありませんが、道路交通法第七十条の項目に違反するので罰則となります。

道交法第七十条

車両等の運転者は、当該車両等のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない

引用:https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/03419600625105.htm

簡単に解説すると、

「状況に応じて、いつでもハンドルとブレーキをしっかり操作できる状態で、他人に危害を及ばさないような運転をしなければならない」ということ。

つまり、傘さし運転は片手運転になり、しっかり運転できる状態ではないので「違法」になるということです。

また、各都道府県で定めている条例違反にもなります。

その内容は、まず道交法第七十一条七項により

道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項

引用:https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/03419600625105.htm

各都道府県の公安委員会に対して、細かい規則を制定することが委任され、各公安委員会の規則で傘差し運転についても規制がされています。

例えば、東京都の場合は、東京都公安委員会が制定した東京都道路交通規則第8条第3号により、自転車での傘差し運転が禁止されています。

東京都道路交通規則第八条第三号

傘を差し、物を担ぎ、物を持つ等視野を妨げ、又は安定を失うおそれのある方法で、大型自動二輪車、普通自動二輪車、原動機付自転車又は自転車を運転しないこと。

引用:https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00002199.html#e000001060

また、余談にはなりますが、自転車を運転中の携帯電話使用やイヤホンの使用についても禁止しています。

東京都道路交通規則第八条第四・五号

(4)自転車を運転するときは、携帯電話用装置を手で保持して通話し、又は画像表示用装置に表示された画像を注視しないこと。

(5)高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が当該目的のための指令を受信する場合にイヤホーン等を使用するときは、この限りでない。

引用:https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00002199.html#e000001060

以上のように自転車の傘さし運転は、道交法上または各都道府県の交通規則において、明確な表記はありませんが、「違反」となります。

傘をホルダーで固定しても違反に?

自転車に傘を固定して使用するホルダーが100円ショップなどで販売されていますが、これもまた「違反」になります。

まず、道交法第五十五条二条では、

車両の運転者は、運転者の視 野若しくはハンドルその他の装置の操作を妨げ、後写鏡の効用を失わせ、車両の安定を害し、又は外部から当該車両の方向指示器、車両の番号標、制動灯、尾灯若しくは後部反射 器を確認することができないこととなるような乗車をさせ、又は積載をして車両を運転してはならない。

引用:https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/03419600625105.htm

ここでは、傘さし固定ホルダーは「運転者の視野やハンドル操作の妨げになるもの」ということで違反となり、

各都道府県の条例においては、例えば東京都の場合。

東京都道路交通規則第十条第二号

積載物の長さ、幅又は高さは、それぞれ次の長さ、幅又は高さをこえないこととする

ア 長さ 自転車にあつてはその積載装置の長さに0.3メートルを、牛馬車及び大車にあつてはその乗車装置又は積載装置の長さに0.6メートルを、それぞれ加えたもの

イ 幅 積載装置又は乗車装置の幅に0.3メートルを加えたもの

ウ 高さ 牛馬車にあつては3メートルから、牛馬車以外の軽車両にあつては2メートルから、それぞれの積載をする場所の高さを減じたもの

引用:https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00002199.html#e000001060

つまり、傘をホルダー固定した場合、自転車の積載物という扱いになり、積載物については長さや幅は約30cmまで、積載物の上端の高さが地面から2mまでと規定されていますので、結果的にほぼ全ての傘は制限オーバーとなり、固定型の傘も基本的には違法ということになるようです。

ここで一度整理すると、自転車の傘さし運転や固定ホルダーを使った傘さし運転は、道交法でも、各都道府県の条例でも違反になるということになります。

ただし、今回説明した法律には明確な部分が欠けているため、法律家により多少意見の相違があるようです。

違反するとどんな罰則があるの?

もし、自転車の傘さし運転で警察官に止められた場合、すぐに「検挙」ではなく基本的には「指導警告」となります。ただし、悪質や危険性の高い場合は直ちに「検挙」となります。

では、「指導警告」とは、

自転車の運転に関し、一定の違反行為を3年以内に2回すると「自転車運転者講習」を受けることになります。

この講習は、一回の講習が3時間、受講料6,000円がかかります。

この受講命令に従わなかった場合、5万円以下の罰金になります。

また、万が一事故をおこし他人に怪我をさせた場合は、「過失傷害罪」や「道交法違反」に問をわれる可能性があります。

自転車の傘さし運転をしないためにはどうすべきか?

自転車の傘さし運転は違法になりますが、それよりも雨の日の自転車の運転は路面が滑りやすく、視界も悪いので事故を起こしやすいですよね。

誰もが「ヒヤ!」とした経験があると思います。

では、傘さし運転をしないためにはどうすべきか?

一度、雨の日の交通手段を考えてみる

雨の日の対策を考えてみましょう。

雨の日だけは、公共機関を利用することを考えてみる。または、家族の送り迎えは可能かなどをもう一度検討してみる。

・レイングッズを購入する

どうしても雨の日に自転車を利用するのであれば、レイングッズを購入しましょう。

最近では、コスパが良く機能性の高いレインウエアなどがワークマンなどでも販売されています。店頭に見に行くこともよいですし、ネットショップを見てみるなど、一度検討してはいかがでしょうか。

検討する時は、こちらの記事を参考にしてみてください。

まとめ

自転車の傘さし運転は、傘を持って運転することも、固定ホルダーを使用して運転することも違反になります。

また、傘さし運転をしている時に警察官に止められると「即検挙」とはなりませんが自転車の違法行為を繰り返すと「自転車運転者講習」を受けることになります。

雨の日の自転車の運転は路面が滑りやすく、視界も悪いので危険です。

傘さし運転はやめるように心掛けましょう。

雨の日に自転車に乗る時は、レインウエアを着ることをおすすめします。

また、自転車事故による高額な賠償金を請求される事例が目立つようになって来ています。自転車保険に加入していない人は、こちらも参考にしてみてください。

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