[クロスバイクをマットブラックにdiy] 塗装会社で働く自分がクロスバイクを塗装してみた

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クロスバイクに乗って10年以上経ちます。

愛用のクロスバイクも10年以上経つと、ところどころサビも多く、塗装やステッカーの劣化、キズや塗装の剥がれなど、だいぶ古びた自転車になりました。

「新しい自転車を」と思いましたが、今まで乗ってきた自転車で愛着もあるし手放したくない。

そこでレストアすることに、、、、

そして、ついでに性能アップも、性能アップは別記事で解説していきます。

今回は仕事でカメラ部品や自動車部品を塗装している自分が、愛車の自転車の塗装をやってみました。

塗装のちょっとした豆知識やコツ、道具や作業方法などが分かれば、綺麗に塗装することができます。そこで今回は、実際に塗装をした時の手順やコツについて解説していきます。

はんぞろ
はんぞろ

はじめに自己紹介をします。

はんぞろと申します、クロスバイク歴10以上です。

通勤に毎日クロスバイクに乗り、週末はたまにクロスバイクでツーリングにも出かける自転車好きです。

モビリティな乗り物好きで、自転車や電動キックボードなどを中心に皆さんのお役にたちそうな情報を発信するモビリティブログを開設しています。

良かったらご覧になって見てください。

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塗料の豆知識

塗装の目的は?

対象物の保護や見た目を良くする目的で、塗料を塗り被膜を形成させること。

普段生活していると、家や自動車、携帯やパソコン、多くの物が塗装してあります。

塗装は見た目を良くしますが、「対象物を保護」が一番の目的で一般的な塗料をはじめ耐熱塗料や潤滑塗料などの機能性塗料を使い対象物を劣化や摩耗から守る重要な役割をしています。

塗装のやり方は、一般的にはスプレーやハケを使って塗る方法や、専門的には焼き付け塗装や粉体塗装など、さまざまな方法で塗装されています。

また、塗料の種類や塗装方法などで、耐久性や耐衝撃性などに違いがあります。

塗料の仕組み

一般的に販売されている塗料は合成樹脂塗料という物で、顔料、樹脂、溶剤で出来ています。

溶剤にシンナーを使っている物を油性塗料と言い、この塗料は、対象物に吹き付けると溶剤が乾燥、蒸発して顔料と樹脂が対象物に密着して被膜を作ります。

また、油性塗料には1液タイプ2液タイプがあり、それぞれ特徴があります。

1液タイプとは、顔料、樹脂、溶剤で出来ていて、乾燥させる時に常温で自然乾燥させるタイプと高温の温度をかけて焼き付け乾燥させるタイプがあります。

たとえば高温で乾燥させるタイプには、テフロンやフッ素コーティングなどと言われるフライパンの表面に塗装してある塗料で、焼き付けることで高い耐久性と強度があります。

一方、常温乾燥タイプは自動車の補修に使われる塗料でラッカー塗料があります。

このタイプは自然に乾燥してくれるので、焼き付ける手間がありませんが、耐久性が低く水では落ちませんが、耐溶剤性が弱くアルコールやシンナーで簡単に落ちてしまいます。

2液タイプとは、顔料、樹脂、硬化剤、溶剤で出来ている塗料で、硬化剤を入れることで乾燥、蒸発する時に樹脂と硬化剤が融合し塗料自体が硬化して硬い被膜を作る塗料です。

常温1液タイプに比べて、はるかに耐久性が上がります。

また、完全乾燥するのに1週間程度かかりますが、乾燥するとアルコールやシンナーなどで落ちることはありません。

2液タイプも1液タイプと同様、高温で焼き付けると、さらに耐久性や強度が上がります。

塗料の耐久性

塗料は、使用する樹脂の種類によって耐久性に違いがでます。

代表的な樹脂は4つあり、それぞれ耐久性に違いがあります。

たとえば、家の外壁などに塗装した場合の耐久年数は

樹脂の種類耐久年数
アクリル樹脂5~8年
ウレタン樹脂7~10年
シリコン樹脂10~15年
フッ素樹脂15~20年

このように使う樹脂によって耐久性に違いがあります。

ここで注意したいことが、樹脂の違いは耐久性の違いで、強度という面では2液タイプや焼き付け塗装が強度性に違いがでます。

一般的にホームセンターなどで販売されている自動車の補修塗料などは、ラッカー塗料で自然乾燥しますが、耐久性や強度が低いので使用する際は、プライマー⇒ラッカー塗料⇒2液タイプのクリア塗料の順に塗装することをおすすめします。

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用意した物

工具類

今回使用した工具は、ドライバー・六角レンチ・ペンチ・ニッパと自転車専用工具。

自転車専用工具は、安物ですがネットショップでセットで販売していましたので購入しました。

塗装に必要な道具類

塗装する工程は、下地塗装⇒ベース塗装⇒トップ塗装になります。

下地にはプライマーと言われる塗料を使い、ベース塗料の密着を良くする役割を、トップ塗装は2液タイプのクリア塗料を使い、強度や耐久性を上げるために塗装することが目的です。

使用した道具は下記になります。

・ゴム手袋・脱脂用エタノール・マスキングテープ・調色セット
・クリップ・サンドペーパー・パーツクリナー・ウエス
・スプレーガン・プライマー塗料・ベース塗料・クリア塗料

今回は勤めている会社で塗装したので、スプレーガンや調色セットを使いましたが、市販の缶スプレーを使うならスプレーガンや調色セットは使用しません。

余談になりますが、スプレーガンはエアや塗料の量を調整できるので、自分好みの量に調整して作業すると簡単で綺麗に塗装できます。

自分は家にもコンプレッサーやスプレーガンがあり、普段も色んな物を塗装しています。

自動車のキズ直しをはじめ、車内の塗装も自分でやります。最近では子供のキックボードを塗装したり、車のヘッドライトも黄ばんでいたので塗装してピッカピカになりました。

「高級車のヘットライトは何故黄ばんでない」塗装がしてあるからです。

スプレーガンやコンプレッサーは本当に便利、特にコンプレッサーはエアーツールを使い作業できるし、エアーガンで自動車の車内清掃や自転車やバイクの細かい部分のホコリや水分を飛ばしたりと一度持つと手放せない物のなります。

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塗装作業の手順

自分は今回、専用のスプレーガンで塗装しましたが、菅スプレーを使って塗装することを想定して解説していきます。

基本的に塗装する道具が缶スプレーかスプレーガンの違いだけで、あとの作業は一緒です。

部品外し

まずは、自転車の部品をできるだけ外していきます。

部品を外さずにマスキングする方法もありますが、綺麗に仕上げるには外せる部品は出来るだけ外した方が作業がしやすく、綺麗に塗装できます。

下地作り

次に塗装をする面の下地作りをしていきます。

この工程が最も重要で、つい面倒くさくなり手抜きがちになりますが、この作業をしっかり綺麗にするかで仕上がりを左右します。

目指すは、凹凸の無いツルツルな表面です。

まずはステッカー剥がし、ステッカーが古く剥がれるというよりボロボロ取れるといった状態なので、カッターで少しづつ取っていきますた。また、キズがある箇所は耐水ペーパー#600番や#1200番を使ってキズを消していきます。

一般的に塗装の膜厚は自動車の塗装でも、髪の毛の太さ80ミクロン(0.08mm)といわれています。

凹凸は仕上がった時に、はっきり出てしまいます。

指でさわって分からない程度まで、頑張ってペーパーがけしましょう。

後は全体を耐水ペーパー#1200番でペーパーがけをしていきます。

これは足付けという作業で、塗装する面をある程度荒らし塗料の密着を良くする作業です。

最後にウエスで全体をふき取り、下地作りの作業終了です。

マスキング・脱脂

次に脱脂作業をします。

グリスが付いている箇所はパーツクリナーとウエスで落としていき、全体をエタノールを付けたウエスで拭いていき、脱脂作業をしていきます。

脱脂はエタノールの代わりに、パーツクリナーを使ってもいいです。

脱脂は塗装する面に油分があると塗料をはじいてしまいますので、丁寧にふき取っていきます。

最後にマスキングテープで、塗装したくない箇所をマスキングして終了です。

下塗り

いよいよ塗装作業です。最初に何処を持って何処から塗装して行くかイメージしながら実際にリハーサルをしてみます。

これすごく大切で、塗装した場所は触れないし、フレームのような複雑な形の物は塗り残しが出てしまうこともあります。

また、塗装は基本的に細かい箇所から塗装をして、最後に広い面を一気に塗装していくと綺麗に塗装できます。

それでは下塗りからです。

今回下塗りに使用したのはプラサフという下塗り用の塗料で、密着を良くするプライマーとある程度の凹凸を消してくれるサフェーサーが一緒になったものです。

自分は業務用のプラサフでブラックですが、市販のプラサフはグレーです。

プラサフは2度塗りをしていきます、これは塗り残し対策にもなります。

1度目の塗装が終わったら20~30分乾燥させます、プラサフは乾燥が早く20~30分経つと手で触れる程度乾燥します。

2度目を塗り同じように20~30分乾燥させたら、プラサフを落とさないように軽くペーパーをかけておきます。

この作業の目的は、塗装した面の塗料によるチクチクやプツプツを取り除くことが目的です。

中塗り

下塗りが終了したらベース塗料を塗っていきます。

今回は、2液タイプのマットブラック塗料を使用していきます。

市販の塗料を使う場合は、自動車補修用のラッカー塗料やウレタンタイプの樹脂塗料を使うと良いでしょう。

塗料の量はフレーム一台を2度塗りで一本使うぐらいだと思います。

ベース塗料も下塗り塗料と同じく時間を置いて2度塗っていきます。

缶スプレーの注意点ですが、缶スプレーは塗料の噴出量が多いので塗料がタレやすく注意が必要です。タレに注意しながら少しづつ塗装していくと綺麗に塗装できますが塗装するポイントが一つあります、塗り重ねる時に「塗装がウェットの状態の上に塗り重ねる」。

塗装した面が乾いた状態より、ウェットの状態に重ね塗りした方が塗料同士が馴染み綺麗に仕上がります。

塗装作業が終わったら1時間くらい置き乾燥させ#2000番くらいの耐水ペーパーで軽くペーパーをかけます。

この時、多少ペーパー目が残ってもクリア塗装をするとわからなくなりますので安心してください。

上塗り

最後にクリアを塗って終了です。

クリアもベース塗料と同様に2度塗りが基本です。

今回、自分はよりマット感を出したかったのでクリアの代わりに2液タイプのベース塗料を計3回塗装しましたが、クリア塗装は、キズや汚れが付きにくくなる重要な塗装です、必ず塗装しましょう。

また、市販のクリアは2液タイプのウレタンクリアーがおすすめです。

2液タイプなので、耐久性や強度が上がります。ただし、使用時に缶の中で液を混合して使います。

時間が経つにつれて硬化しゲル化していきますので12時間以内に使い切らなければなく、使いきりタイプになります。

ここで注意、普通のクリアを使用するとツヤが上がりマットブラックではなくなります。

クリアもつや消しクリアを間違いなく使用しましょう。

乾燥

塗装が終了したら、一日置いてから組み立て作業に入ります。

手で触れる程度乾燥したら組み立て作業をしても良いのですが、塗料の完全硬化には、およそ一週間程度かかると言われているので、塗装後2~3日は、まだ塗装表面がやわらくキズが付きやすいので注意か必要です。

実際に以前、自動車ヘッドライトを塗装した時に、二日後に雨が降り塗装したヘッドライトが濡れてシミ模様が出来ました。次の日にはシミ模様は無くなりましたが、2~3ヶ月後に塗装が剥がれるというアクセデントにあったことがあります。おそらく、硬化しきれていない塗装面に雨の水が染み込んだことが原因だと思います。

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まとめ

塗装道具は、ホームセンターやネットショップなどで購入することができ、コツさえつかめば誰でも綺麗に塗装することができます。

また、各塗料の機能や用途を理解して使用すればキズが付きにくい、耐久性の良い長持ちする塗装をすることもできます。

是非一度チャレンジしてみてください。

また、今回の塗装で自分はクリア塗装をしませんでしたが、後日実感してわかりましたがクリア塗装をしないと、キズや汚れが付きやすく落ちにくいことが分かりました。

特にマッドブラックは目立ちます!

クリア塗装は必ず塗装することをおすすめします。

最後までのお付き合いありがとうございました。

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