自転車の盗難は、国内で起こる犯罪で最も多い犯罪で認知件数だけでも年間約12万8000件起きています。
これは1日あたり約350件の自転車が盗まれたことになります。
特に都市部では、自転車の盗難発生率が高く、多くの自転車利用者が盗難被害にあっています。
そんな中、盗まれた自転車が見つかる確率はどうなんでしょう?
また、盗難に遭った際にどのような対処をすれば良いのか、そして警察に盗難届を出す際の手続きはどうすればいいでしょうか?
この記事では、自転車の盗難に関する現状、盗難後の対応方法、そして防犯カメラついて詳しく解説します。
自転車を防犯に対する知識を深め、万が一の盗難に備えるための参考にしてください。
自転車盗難の見つかる確率は?
2022年にau損保が行なった市場調査によると、都内の自転車利用者1,200人に、自転車を盗まれたことがあるかを尋ねたところ、40.9%(491人)と4割以上の人が「盗まれたことがある」と回答しました。
盗まれた自転車の車種は「シティサイクル」が最も多く、76.2%、次いでスポーツ自転車が19.1%となっています
盗まれた場所では、駐輪場等が35.8%、自宅が33.4%、買い物中などのわずかな間が27.5%という結果ですた。
この結果から、どのような場合でも盗難に遭う可能性があるようです。
盗難に遭った自転車が見つかる確率は、さまざまな要因によって変動する
警察の統計や地域の状況、盗難後の対応の速さなどが、盗難後に発見される確率に大きく影響を与えます。
また、盗られた場所や鍵の種類によっても盗難の確率が変わり、自転車の高価さ、希少さによっても違いがあります。
たとえば、ママチャリなどの比較的に低価格な自転車の場合、移動手段として盗まれることが多く、どこかに乗り捨てられてる可能性が高いので比較的に見つかりやすく盗まれた自転車が帰ってくる割合も50%程度高い傾向があります。
一方、スポーツ自転車場合、特に高額な自転車や希少価値がある自転車は、狙って盗まれる可能性が高かく、しっかりとカギを掛けて置いてもカギを壊され盗まれる可能性があり、転売目的で盗むことが多いので発見される可能性は3-4%程度と低い傾向にあります。
このようにママチャリとスポーツ自転車の盗難では深刻さが異なることがわかると思います。
盗難自転車が発見されるケース
警察の話しによると、盗難自転車が見つかる方法としては、「警察官による巡回での発見」や「放置自転車の回収による発見」がほとんどなので、移動目的のママチャリと転売目的のスポーツ自転車では発見される確率の差があるのは、このような背景があるようです。
盗難被害にあった時にすべき対応とは
盗難物を見つけるためには、現場の正確な情報が必要です。
まずは、盗難被害に遭った日付や場所、その場の具体的な状況を記録しましょう。
スマホで写真を撮っておいたり、防犯カメラの位置なども把握しておくといいでしょう。
警察署で盗難届(被害届)を作成する際、日時・場所・状況の3つを記入する必要があります。
また、盗難かどうか分からない場合でも時間が経つと忘れてしまう可能性があるため、盗難の疑いがある段階で日時・場所・状況の3点を記録しておきましょう。
盗難届の他にもSNSや地域の掲示板を利用して情報を拡散することも有効です。
防犯登録の書類があるか確認しましょう
盗まれた自転車を見つけるには、車体を特定できる情報が必要です。
そのためには、車体の色や形状、自転車メーカー、購入価格、購入日、車体番号といった情報が役立つほか、「防犯登録番号」の確認が重要です。
防犯登録番号とは、防犯登録を行った時に付与される番号です。
3桁の県コード、2桁の警察署コード、7桁の固有の登録番号からなる12桁の番号で、防犯登録の際にもらえる「自転車防犯登録カード」で確認できます。
もし自転車防犯登録カードを紛失してしまった場合は、防犯登録を行った店舗に問い合わせましょう。
また、自転車の防犯登録をしていない方は、速やかに登録手続きを行いましょう。
防犯登録をしていないと、たとえ発見されたとしてもあなたの自転車であるという証明が困難になります。
参考記事
防犯カメラの設置が盗難防止に与える影響とは
・防犯カメラの効果
防犯カメラの設置による効果は大きく、その効果は具体的なデータによって読み取ることができます。
例えば、ある都市では防犯カメラを設置後、自転車の盗難件数が前年比で約30%減少したことが確認されました。
また、盗難が発生した際もカメラが捉えた映像が犯人逮捕に役立ち、約70%の確率で犯人特定に役立っています。
これらのことから防犯カメラが犯罪抑止だけでなく、犯罪解決にも重要な役割を果たしていることを示しています。
・防犯カメラの進化とその影響力
近年、防犯カメラの映像の精度は大幅に向上し、犯人逮捕の証拠として使用されるようになりました。
例えば、解像度が高いカメラは犯罪者の顔や服装の特徴を鮮明に捉え、警察の捜査に大きく貢献しています。
また、
防犯カメラが設置することで盗難の抑制につながっています。
防犯カメラが設置されている地域では、犯罪の発生率が平均で約20%低下していることが報告されています。カメラ設置してあることで犯罪者に心理的な圧力を与え、犯罪の抑制へと繋がっています。
警察に連絡する際に必要な書類と手続き
自転車の盗難被害にあってしまったら、印鑑と防犯登録番号を持参し最寄りの交番もしくは警察署へ行きましょう。
ここで注意点がありますが、盗難届は電話での受付は受理されません。
実際の盗難届の作成の仕方は、まず交番もしくは警察署に行き自転車の盗難被害にあったことを伝えましょう。
次に盗難届への記入を求められるので、盗難被害にあった日時、場所、正確な状況などの必要事項を記入しましょう。
この時、本人確認の提示を求められる場合がありますのでマイナンバーカードや運転免許証などの身分を証明できるものを忘れず持参しましょう。
警察官から詳しい盗難状況について聞かれるので、出来る限り詳しく正確に伝えましょう。
以上の手続きが終了すると盗難届は受理されます。
盗難届が提出されると、あなたの自転車が盗難されたことが警察のデータベース上で情報共有されます。
その後、自転車が発見された場合には、事前に伝えておいた連絡先に連絡が来るので指定された保管所に取りに行くことになります。
もし、自力で自転車を見つけることができた場合には、速やかに警察に連絡することが重要です。
これを怠ると、あなたが自転車窃盗の犯人として疑われてしまう可能性もあります。
また、発見した自転車を自分の自転車だからと言って勝手に持ち帰ってもいけません。
その理由は、例えば窃盗犯が第三者に売却していたりすると、所有権がその第三者になっていることがあるからです。
まずは警察に連絡をして、警察の指示に従いましょう。
盗難届の取り下げ方は簡単です。印鑑を持って交番もしくは警察署にいき、盗難届を取り下げることを伝え書類にハンコを押すだけです。
自転車盗難保険の重要性
自転車の盗難保険は自分の財産を守り、安心を補償してくれるもの。
よく盗難保険に加入するか悩む人がいますが、悩む人は加入してください。
どんな保険も結果的に
「入っていて良かった」か「何事もなくて良かった」
と思う人が大半だと思います。
「加入しなくても良かった」と思う人は少数ではないでしょうか。
盗難保険に加入したからと言って盗まれたいですか?そんなことはありませんよね。
盗難保険は、もしもの時に財産を守り、「盗まれたら」という不安を安心に変えてくれるものです。
安心、安全な自転車ライフを楽しみましょう。
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