普段乗りから中距離サイクリングまで幅広い用途で乗ることができるクロスバイク。
その幅広い用途からサドルもまた大小さまざまな形のサドルが使われています。
たとえば街乗り向きのクロスバイクにはシティバイクのような大きめのサドル、ロードバイク寄りのクロスバイクには硬めのスポーティーなサドルが付いていることが多いです。
また、スポーツ自転車の入門車としても人気が高いため、幅広いユーザーに使用される自転車です。
クロスバイクはスポーツ自転車なので、サドルは基本的にスリムな形のものが使われているので、お尻が痛いと悩む人も多いようです。
そのため、対策としてクッション性の良いサドルや見た目の格好いいサドルに交換する人もいます。
今回はサドルの交換方法とサドルの選び方についてお伝えします。
サドルの交換に必要な工具と前準備
サドルの交換はクロスバイクの部品の中でも比較的簡単に交換出来る部品ですが、サドルの位置調整に少し手間がかかります。
・今のサドル位置がベスト
・自分にあったサドル位置を調整した
という方は交換する前に忘れずにサドルの取り付け位置を確認しておくことが大切です。
工具
クロスバイクに使用しているネジのほとんどは6角ボルトを使っています。
サドルを固定しているネジもほとんどのクロスバイクが6角ボルトを使用していますが、中にはシティサイクルと同じ6角ナットを使っているサドルもありますので自分が乗っているクロスバイクを見て確認してください。
また工具は、できれば普段のメンテナンス用とコンパクトな携帯用の2種類を用意しておくこと便利です。
理由はコンパクト工具は携帯するには便利ですが、小さく少し使いずらい点があります。
普段のメンテ用はしっかりと力が入る大き目の工具の方が使いやすいです。
6角レンチは100均でも売っていますが、メーカー品が使いやすくネジにしっかりと食いつくのでネジ山をダメにしませんよ。
また、レンチの頭がボール形状になっているタイプは、狭い場所で使う時に少し曲がってネジにさしても回すことができるので便利です。
サドルの位置を確認しておくこと
まずは、サドルを外す前に新しいサドルが同じ位置に取り付けられるように位置を確認しておきます。
確認方法は地面からサドル上部までの高さ、ハンドルからの距離、サドルの角度の3点を確認していきます。
クロスバイクにとってシートポジションは快適の走行する為にも大切なセッティングです。
また、誤ったポジションはお尻が痛くなる原因にもなります。
「まだサドル位置の調整をしたことない」という方は下記の記事を参考にしてください。
参考記事
サドル交換の手順
サドル交換をする時にシートポストごと自転車から外して作業する人がいますが、両手が使えず作業しずらいので外さず作業することをおすすめします。
1・サドルを固定しているボルトを緩める
まずはシートポストとサドルを固定している6角ボルトを緩めます。
工具はボルトにしっかりと差し込み、ネジ山をダメにしないように気を付けて作業しましょう。
ボルトは緩めるだけでサドルが外れそうであれば、ボルトを外してしまわない方がいいです。
取り付ける時に厄介な場合があります。
2・サドルを外す
サドルが外れたらサドルを固定していた金具(やぐら)の状態を念のため確認しておきましょう。
亀裂や金属の欠け、サビなどがないか見ておくことが大切です。
3・新しいサドルと古いサドルの違いを見る
正しい位置にサドルを取り付けるためにも新しいサドルと古いサドルの大きさの違いを見ておきます。
その違いによって外す前に測定しておいた位置の調整が必要になります。
この時点で取り付ける位置の変更をイメージして決めておきましょう。
4・新しいサドルを取り付ける
サドルを仮止めして、決めておいた位置に調整していきます。
位置が決まったら、しっかりと固定します。
2本のボルトで固定しているタイプは交互に少しづつ締めていくとスムーズに作業できます。
5・試乗してみる
作業が終了したら、さっそく試乗。
「サドルの位置が適切か」確認しましょう。
また、ガタつきや緩みなどがないかも確認しておきましょう。
サドルの適切な位置は何度もライドして調整していくと、快適なポジションを見つけることができます。
痛いを改善するのは
よくお尻が痛いのはサドルを交換すると改善できますかという問い合わせがありますが、もちろん多少は改善することはできます。
ただ、根本的な改善は乗車姿勢の改善が大切です。
乗車姿勢
クロスバイクの乗車姿勢は、前傾姿勢で手と足とお尻の3点でバランスよく体を支えることで快適なライドができます。
正しい乗車姿勢は手やお尻への負担の軽減やペダルを効率よく漕ぐことができ、それまでとはまったく違うライドを楽しむことが出来ます。
・おじぎ乗り
私がおすすめする乗車姿勢は「おじぎ乗り」です。
「おじぎ乗り」とは?
長野県安曇野で自転車の学校を運営する元プロ自転車選手の堂城 賢(たかぎ まさる)氏が提唱する「自転車を快適に走行させるための姿勢や乗り方」です。
「おじぎ乗り」は、自転車の乗り方の基本「走る、曲がる、止まる」の正しいやり方。
「おじぎ乗り」を練習する事で、自転車の正しい乗車姿勢を身に付けることができ、自転車を上手に走らせることができるようになり結果的に「お尻の痛い」も改善できますよ。
一度試してみてください。
手っ取り早い改善策はリョックはやめる
「お尻が痛い」の手っ取り早い方法は、リョックをやめる。
見落としがちですが、リュックの重さもお尻への負担になります。
また、体を動かす自由も妨げるので快適なライドをするためのもキャリアなどを利用するといいですよ。
リョックに収まる荷物の量であれば、取り外しができるリアキャリアが便利ですよね。
ワンタッチ式なら必要な時にすぐに取り付けられて便利です。
また、フロントバックやフレームバックもあると便利です。
サドル選び方
単に「お尻が痛い」を軽減したいのであればママチャリのようなサドルを選べばいいですが、クロスバイクの本来の走行性能を実感したいのであればサドルはやっぱりスポーツタイプでないと性能を味わうことはできません。
スポーティーで乗り心地が良い欲張りなサドルはコンフォートサドルをおすすめします。
走行性を重視するとサドルはどうしてもコンパクトになっていくことは仕方ありません。
そんな走行性を邪魔しないで極力乗り心地を良くしたサドルの選び方を私なりに紹介します。
1センターに穴があるタイプ
男性の場合、股間部分がサドルにあたり違和感を感じる時があります。
それを回避するのにセンターに溝や穴が空いているタイプがあります。
私がすすめるのは穴空タイプ、溝タイプでもいいのですが穴あきタイプのほうが通気性が良くなるのでおすすめです。
2座面が斜めにカーブしている
骨盤が当たる部分が肉厚になることで、お尻の痛みの軽減になると思いますが、この部分が厚く幅広くなることで足の付け根が当たりペダルを漕ぎずらくする原因になります。
その原因を回避する為に座面部分が斜めの形状のタイプであれば、肉厚で幅広いのに漕ぎやすいサドルになります。
カーブがあるものは丸み部分と恥骨弓や坐骨との接点が多く体重が分散されるため、1点に荷重が集中しにくい傾向があります。
3滑りにくい生地
坂道やスピードを上げる時に少し力を入れてペダルを漕ぐと、体全体に力が入り知らないうちに体が丸まりお尻の位置が前にずれていることがありませんか。
お尻が前にずれることで、サドル先端の細い部分にお尻が移動していて「痛い」原因に。
滑りずらい生地のものがおすすめです。
4低反発素材
低反発タイプは柔らかい分へたりやすく、耐久性は低いですが体にフィットするため、体圧分散性に優れています。
お尻の一部分に負荷がかかるのを避けられます。
また衝撃吸収性にも優れているため、路面からの振動を和らげてくれます。
5ある程度の厚みがあるもの
厚みのあるサドルはクッション性に優れており路面の凹凸からの衝撃を緩和してくれます。
ただし、あまり厚みのあるパッドはお尻が安定せずへこみ量に伴ってお尻の高さが変化してしまいペダルが漕ぎずらくなっていまいます。
パッドの厚みは体重や路面状況に合わせ選ぶことをおすすめします。
シートポストクッション
シートポストクッションは3000円ぐらいから1万以上のする物もありますが、とりあえず安いシートポストクッションから試してみることをおすすめします。
サドルと同様シートポストクッションもお尻の痛みの軽減で完全に痛くないというアイテムではなく個人差もあります。
私は3000円のシートポストクッションを試してみましたが、路面からの衝撃は確かに和らぎます。
まとめ
今回はサドルの交換手順と選び方について解説しました。
サドルの交換は6角レンチさえあれば簡単に交換することができます。
サドル選びは自分にあった物を見つけることは、試してみないと分からないということが正直な意見です。
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